01-22 オーベンドルフ Oberndorf bei Salzburg
ザルツブルグ最後の日に、「きよしこの夜」が生れた町オーベンドルフを訪れました。ザルツブルグから北へ17Km、ドイツ国境沿いにある町です。
「きよしこの夜」ものがたり
1818年の冬、オーベンドルフにある聖ニコラス教会のオルガンが不調だったので、そこの副司祭だったヨーゼフ・モールは、同教会のオルガン奏者をしていたフランツ・クサーヴァー・グルーバーに相談して、オルガンなしで歌える小曲を作ろうと思いました。
クリスマス・イヴの朝、モールはグル―バーを訪れて、前から作ってあった「きよしこの夜」の詩に曲をつけてくれるように頼みました。そしてそのクリスマス・イヴに、聖ニコラス教会でモールとグル―バーの二重唱・グル―バーのギター伴奏により「きよしこの夜」が初めて演奏されました。
その後、チロルから来たオルガン修理職人がこの曲を持ち帰ったところ、チロルで大評判となり、やがてドイツ経由で世界中に広まりました。日本でも「きよしこの夜」はクリスマスソングとして愛されています。
当時の聖ニコラス教会は川の氾濫などで壊れてしまい、別の場所に移転しました。そして1937年、その跡地に「きよしこの夜」記念礼拝堂が作られました。([07]礼拝堂のメイン祭壇, [09] 上にはグルーバーがギターを弾いている画、下には当時の聖ニコラス教会の画)
今回、こうしたストーリーのあるこの町と礼拝堂を是非とも見学したいと思いました。礼拝堂に着くと、なんとこれから結婚式が行われるところでした。お願いをして、写真を数枚、大急ぎで撮らせていただきました。お式の出席者はご家族だけなのでしょうか。柔らかな時が流れていくような気がしました。
そのあと川にかかる大きな橋を渡りましたが、そこはドイツ領と言うことでした。自由に行き来できます。
美味しいアイスクリームで一休み。優しい気持ちになって帰路に着きました。
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