小さな宝石箱 016 - 丹頂鶴の舞 2014 New Work
Dance of Japanese Crane, 2014 - series 'a Tiny Jewel Box' 016
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2014年、写真仲間と「丹頂鶴を見に行こう!」という話がでて、急きょ釧路近くの鶴居村に行くことになりました。初めての経験です。とりあえず「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」と「鶴見台」に2泊3日で行くことに決定。羽田からたんちょう釧路空港まで一飛びで、あっという間に鶴居村のホテルに着きました。当地ではガイドさんを頼み、お任せで案内をしていただきました。
最初に出合った鶴は大空を飛んでいました。澄んだ青空に優雅な姿を見たときは息を飲むほどの感動でした。今までこれほど美しい鳥を見たことがありません。
翌朝、雪裡川での鶴の目覚めを見ることができるという「音羽橋」[05] に行きました。「晴れていれば川霧がピンクに染まり、鶴の翼も光に透き通って幻想的な光景」を見ることができると言うことでしたが、残念ながら暗い朝でした。太陽は顔を出さず、ようやく数羽の鶴がうっすらと見えただけでした。本当にがっかり! でも車窓よりキタキツネに出合いラッキーでした。白鳥も可愛かったです。
そのあと数か所、鶴が見えるという場所に移動。夕方やっと晴れ間が出てきたので、あわててシャッターを押しました。愛のダンスや、親子の仕草。いつまで見ていても飽きることなく、すべてが心に残る美しさでした。その感動をカメラに留めおきたかったのですが、上手く写すことはできませんでした。ぜひまた訪れるチャンスを作りたいと思いました。
丹頂鶴 タンチョウ, Grus japonensis
特別天然記念物のタンチョウは国産の鳥類では最も大型で、全長約140cm。丹は赤という意味で、成鳥は頭部が赤い。雑食。広大な湿地に住み、2-4月に繁殖。なわばりを設けて営巣し、3-5月に1卵か2卵を雌雄で32日前後抱卵。雛は孵化後数日で巣を離れる。
タンチョウは乱獲と生息地の減少で、明治時代にはほとんど絶滅状態でした。1924 (大正14) 年に釧路湿原で再発見され、1952 (昭和27) 年に鶴居村で餌付けに成功します。この時33羽ほどだった個体数が1970 (昭和45) 年頃から徐々に増加し、2014 (平成26) 年には千数百羽にまでなりました。ここまで数が増えたのは、鶴居村の人々の並々ならぬ苦労と鶴に対する大きな愛があったからです。
タンチョウの画は、古くは8世紀頃の器にも見られますが、今でも様々な絵画、工芸品にその優雅な姿が刻まれ、日本を象徴する鳥として親しまれています。
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