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2020年9月9日掲載

中野りりあ   Lilia Nakano 世界の人々・自然
People in the World, Nature
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 ちょっぴり幸せな時 040 - JPA展まとめ 2010-2019   New Work
 What exhibited at JPA Exhibition (Photographic Exhibition of Japan Photographers Association)
 in 2010-2019 - series 'Tiny Happiness' 040



先月に続き、今回もまとめです。JPA (一般社団法人 日本写真作家協会) のメンバーになってから10年が経ちましたので、その10年分のJPA本展に展示した写真を掲載したいと思います。

10年一昔と言われますが、その間、写真の世界はデジタル化が大きく進み、家でのプリントが当たり前になりました。そんな中、私はデジタルカメラだからこそ撮れた写真でWebを続けてきました。でも最近は、コロナの関係で海外も行けず、国内旅行、近所の撮影でさえ躊躇っております。

と言うわけで、このWeb写真展もしばらくの間お休みすることにいたします。長い間、お付き合いくださった皆様に心より感謝いたします。また、嬉しいご感想などもお寄せいただきまして本当にありがとうございました。特に、体調の悪い時など、頑張る原動力となりました。

なお、秋のJPA展は11月18-24日、上野の東京都美術館にて開催の予定です。お時間がありましたらお越しくださいませ。お会いできるのを楽しみにしております。

 ※各カットの撮影年と出展年とは必ずしも一致しません。


各画像をクリックすると拡大表示されます。Click to enlarge.  
各作品の著作権はすべて撮影者に帰属します。
二次使用は固くお断りいたします。






01  2010年 「挙式の朝」 イタリア
2010年5月、イタリア、水の都ヴェネチアの中心地、サン・マルコ広場の朝です。ホテルが広場のすぐ側だったので、観光客が居ない時間に写真を撮りたくて、早朝5時に起きて広場に出かけました。

本当にラッキーでした。新婚さんのカップルがサン・マルコ寺院を背景に記念写真を撮っていたのです。こんなチャンスは滅多にありません。英語と日本語まぜて、撮らせていただくようにお願いしました。プロのカメラマンの邪魔にならないように、少し後ろからシャッターを切りました。お二人の楽しそうな、幸せそうな雰囲気が写せた気がしました。私も一緒に笑顔になった瞬間でした。
 


02  2011年 「雨の街角」 フランス
フランスはパリ、2008年5月のモンマルトルの丘での一コマです。この日は朝から小雨。せっかくの雨なので、濡れた古い敷石を撮りたいと思いました。絵描きさんたちの広場でコーヒーを飲みながら、スナップを撮った後、程よい路地を見つけました。

しゃがみ込んで、敷石を狙っていると、画面の中にすらりとした足が!! あれ? と思って思わず女性全体も撮りました。「こんな素敵な女性が私に向かって歩いてくるなんて、不思議なこと!」と、思って後ろを振り返ると、そこにはプロらしき方々が5,6人。びっくりして、その場を飛びのきました。それはモデルさんを使っての秋の雑誌のための撮影だったそうです。私は道の端にいたので、撮影隊の邪魔にはならなかったようですが、なんとまあ、運の良い事でした。

 


03  2012年 「愛の鍵」 スロヴェニア
2011年8月、スロヴェニアの首都リュブリャナでの一コマです。首都といっても地方都市のような、のどかな街中を山からの清流が流れています。 夕方散歩をしていると、橋の柵に留められた無数の鍵が夕日にきらめいていました。

そこに偶然にきれいな女性が。橋柵に鍵を付けた後、しばらくの間、ジーと川面を眺めていました。背中にはタトゥが! のどかな景色には何となくそぐわない雰囲気でした。言葉が通じるなら、声をかけてみたいと思いましたが、もしできたとしても、それもためらわれる雰囲気でした。

本サイト内初出:2013年11月12日 https://lilia.web-prophoto.com/011happiness008.html#01
 


04  2013年 「祈り」 ロシア
モスクワ近く、セルギエス・ポサードという町にロシア正教の総本山があります。教会の外見は、ネギ坊主に星の模様があってとても可愛いです。

建物がとても高いので全体が入らず、どうしようかと思っていました。裏側へぐるりと回ってみました。建物だけの写真では寂しいと思っておりましたところ、たまたまそこへ神学生? が通りかかったので、点景にさせていただきました。教会内部の壁一面に描かれたフレスコ画も素晴らしいものでした。

本サイト内初出:2014年1月20日 https://lilia.web-prophoto.com/012happiness009.html#19
 


05  2014年 「春の踊り」 リトアニア
旧ソビエト圏のバルト三国の一番南の国、リトアニアを訪れたのは青葉の5月でした。有名なトラカイ島城の見学です。城の見える一等地では民族衣装を着た人たちがマイクや楽器などの準備をしていました。どうやら民族舞踊が始まるようです。与えられた自由時間は一時間。橋を渡って城内部の見学をしていると、踊りを見ることはできないでしょう。迷った挙句、踊りの見える最前席に座って待つことにしました。

やがて、歌やら、器楽演奏のあと、10人ぐらいの若者たちのダンスが始まりました。青い空、そして後ろにトラカイ城、こんなに恵まれた撮影条件は滅多にありません。最前席で待っていたお陰で、楽しく撮影ができました。ただ、ダンスの動きが速すぎて、なかなか思うようにはいきませんでしたが!

本サイト内参照作品:2014年11月15日 https://lilia.web-prophoto.com/021happiness017.html
 


06  2015年 「ウユニの朝」 ボリビア
この塩湖は3700mの高地にあります。南半球なので2月が夏です。そこでは、雨が降ると湖面が一面に鏡のようになって、星や雲、車、人々などを逆さまに映し、幻想的な世界に一変します。

日の出を見ようということで、朝4時、ジープに乗りこみ、水のある場所へと向かいました。その帰り道、たまたま塩を作る作業の方が自転車で通りかかったのです。微かな朝日を浴びて青い世界に向かう自転車。爽やかな風が塩湖を吹き抜けた気がしました。

本サイト内参照作品:2015年5月19日 https://lilia.web-prophoto.com/024happiness020.html
 


07  2016年 「霧晴れて」 オーストリア
オーストリア、ハルシュタット湖の有名な写真スポットでの一枚です。

この湖の湖畔の宿に一泊したのですが、うっかりして、昨夕はこの場所で写真を撮るのを忘れていました。せっかくだから記念写真を撮りたいと思い、翌日、朝食2時間前に出かけました。ところが生憎かなり激しい雨。それでも完全武装して出かけました。が、霧が深くて何も見えません。傘にうずくまって、待つこと2時間、霧が晴れてきました。刻々と雲の形が変わり、やっと教会と町が見えてきました。もう時間も限界です。薄日が差した瞬間、最後の一枚を撮って宿へ戻りました。

本サイト内初出:2017年2月10日 https://lilia.web-prophoto.com/044happiness025-2.html#67
 


08  2017年 「神の作品」 アメリカ合衆国
若いころ、ほんの一時、グランドキャニオンに立ち寄ったことがありました。そしてそのスケールにびっくり。 その後、TVや写真でグランドキャニオンの朝夕の美しさを見て、いつの日か行ってみたいと思っていました。

その時が来ました。2016年9月、ツアー旅行に便乗して一泊。晴れて欲しいと願いつつ、撮影場所を探しました。夕日が出ていました。刻々と岩肌の色が変わりはじめ、最後の最後に岩肌が真っ赤に染まりました。こんな雄大な景色と色は見たことがありませんでした。人間には決して創れない、想像を絶する自然の大きさでした。これこそは「神の作品」なのだと敬虔な気持ちになった瞬間でした。

本サイト内初出:2017年8月9日 https://lilia.web-prophoto.com/051happiness028.html#40
 


09  2018年 「ツェチュ祭り」 ブータン
幸せな国と言われるブータン。人々は何をもって幸せと感じているのか、とても興味がありました。

この旅行では2回ほどお祭りを見ましたが、これはティンプー・ツエチュと言う祭りです。人々は祭りをとても楽しみにしていました。

広場一面、この日のために着飾った人々でぎっしりです。太陽がギラギラと暑い日でしたが、帽子を被ってはいけないのです。僧侶たちがさまざまな仮面を被って踊ります。原色の衣装と変顔のお面をつけて、次々と激しい踊りが続きます。内容は仏教のお話からの物語などで、いろいろな意味があるようです。意味が分かったらもっと楽しめたのですが。

もみくちゃになりながらも、気が付くと、王様のお席のある立派な建物の正面に押し出されていました。この素敵な建物も写真に入れたいと思いました。

本サイト内初出:2014年5月9日 https://lilia.web-prophoto.com/016happiness012-2.html#T02
 


10  2019年 「ペトラへの道」 ヨルダン
2000年の時を超えて、ペトラ遺跡は真上からの強い太陽光に輝いていました。

当時、エジプトへと向かう陸の道は大変栄えていたようです。古代エジプト文明もそうですが、想像を絶する大きさの、石の建物や彫刻はどのようにして作られたのでしょうか? 権力者の深い思いを感じますが、大抵は、神殿かお墓かお城です。でも、このペトラは何の為に作られたか、未だに分かっていません。

ペトラ遺跡の入口から細い岩山道を1、2km歩くと、目の前に突然に現れるのがこの遺跡です。今では顔の部分は削られていますが、それでもその大きさと華やかさに圧倒されます。誰が何のために、どんな思いで作ったのか、いずれ解明されるかもしれません。それを見届けられたら嬉しいのですが!

本サイト内参照作品:2019年2月7日 https://lilia.web-prophoto.com/069happiness034.html
 

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